2002/8/1〜29
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29 (thu)

「あぁそうか、今は8月だったんだ」と思い知らされる強〜い日差し。暑いっ!
所用で広尾に出かけた帰り、ふと思い立って寄り道をしてみました。有栖川公園に。
都会の真ん中にこんもり茂る濃いミドリ。8月とはいえそれでも木陰は涼しくて、広場の日陰のベンチでは、読書をしている人や、小さな子供を遊ばせている人・お弁当を食べている人や、ただボーッとしている人など様々に涼をとっているようでした。
私はヒト気もまばらな茂みのベンチでひと休み。今日の眩しい日差し同様、行く夏を惜しむように降り注ぐ蝉時雨が、何だか切なく染み入りました。しみじみ‥‥。


27 (tue)
阿部和重氏の『ニッポニアニッポン』
主人公の過度な自己顕示欲。綿密な妄想癖。そして歪んだ自己表現。とてもショッキングなストーリーながら、読み進むにつれグイグイ引き込まれていきました。面白かった。
“ニッポニアニッポン”とは、日本(産)では既に絶滅してしまっている“トキ”の学名。自分の姓名の一文字が“トキ”を意味する文字だと知った鴇谷(とうや)春生。その希少種鳥の気高く悲しい運命を、やがて自分のそれと重ねて執着していく。

ある日、彼は一つの「国家反逆計画」を企てた。乱獲の末に絶滅させられ、今また国家プロジェクトとしての増殖計画を強いられている“トキ”に代わって復讐するために。そして自分自身を暗い引きこもり人生から救い出すために。
“トキ”をめぐる革命計画。ニッポニア・ニッポン問題の最終解決とは‥‥。
やりどころのない屈折した憤り(焦燥感と無気力。渾沌と矛盾)が印象的。以前これと同じような読後感を味わった事がありました。学生時代に読んだサリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』。あの読後感にチョット似ている。
(新潮社'01/8発行(C)新潮社

* * * * *
24 (sat)
唐突ですが‥‥ウチの隣の隣のそのまた隣はブドウ園です。「田中ブドウ園」。
驚く程ではないにしろ、世田谷区内のブドウ園はやっぱり珍しいかも?そのブドウ園で一年に一度
『ブドウ狩り産直販売』なるイベントを催します。通常は9月の初旬に。だけど7月に暑い日が続いたせいか、今年は少し早かった(ちょっとフェイント)。
そこそこ広い園内には“ピオーネ”や“巨砲”などたわわに実ったブドウがユッサユッサ。かなり大きくて、一房700g〜1kgぐらいはあるのかな。しかも“千疋屋”や“新宿タカノ”で売られているモノみたいに美しい!そして、もちろん甘くて美味しいデス!!!
各人もぎ取った重さ分の料金を払うのだけれど、カゴに山盛り買っていく人も多数。みなさん遠方の親戚などに送ったりするのだそうです。


23 (fri)
表参道HBギャラリーで今日から開催の赤津美和子さんの個展『 COURT 』。雑誌や広告、CDジャケットなどで活躍中の赤津さん。今回は洗練された建造物のシリーズ。とにかくクールでカッコイイ!


22 (thu)

石田以良氏『池袋ウエストゲートパーク』。オール讀物推理小説新人賞受賞作でドラマ化もされた人気シリーズ。TVの方は見ていなかったけれど、確かに展開が明解で小気味いい。‥‥池袋で生まれ育った19歳の“おれ”。果てしなく渾沌としていて、熱く退屈なこの街は“おれの生き方”そのもの。賑わうストリートのアンダーグラウンドに焦点をあてているので、残忍で暴力的なシーンも多く登場するけれど、とことんダークというわけでもない。根底に流れているクールでポジティブなエネルギーはひたすら爽快。(文春文庫'01/7発行(C)文藝春秋



21 (wed)
表参道HBギャラリーでの毛利早穂子さんの個展『眠たい教室』。味わい深い風合いは和紙に色鉛筆で着彩しているのだそうです。ゆるいタッチと不思議な世界観が絶妙なバランス。静かで優しい印象の絵です。

今日の夕刊の小さな記事に懐かしい名前を見つけました。
惑星探査を目的として、1977年に打ち上げられた
“ボイジャー1号と2号”。故郷・地球への帰還も許されず、宇宙のかなたへと果てなき旅を続ける兄弟探査機です。
もちろんいつも心に在った訳ではないけれど、ごくたま〜〜に感傷にふけって「地球から離れ続ける悲しみの探査機」の事をふと考えたりもしていたので‥‥。
記事は、先に出発した2号機が打ち上げられてから昨日で満25年を迎えたというもの。もう25年も経ったのか‥‥。今だ両機とも健在で、(途中で2号を追い抜いた)1号の現在の位置は地球からナント126億キロ彼方!現在は冥王星の外側から信号を送り続けながら、未知の知的生物との出会いを待っているのだそうです。“126億キロ”も“冥王星”も超越していてピンとこないけれど、とにかく元気そうでホント良かった!


20 (tue)
最近めっきり涼しくなってきましたね。夜草むらから聞こえてくるリンリンという虫の声や、近所の軒先きで揺れる風鈴の音色が涼しさを強調しています。天然のひんやりした風はとても気持ちが良いけれど、何だか夏の終わりを告げられているようで少し寂しい。


19 (mon)
台風13号の接近で朝方には矢のように降り続いた雨。多摩川は水位が上がってゴウゴウと轟く流れが恐しい。そういえば迷子のあざらし“タマちゃん”はどうしただろう‥‥。

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17 (sat)
 
18
(sun)

夏休み。2番目の故郷・埼玉への帰省。
みんなが集まって、いつもは必ずバーベキューをやるのだけれど、それに加え今回は“ダッチ・オーブン”なるモノを用意してくれていた。
ダッチ・オーブン‥‥もともとはカウボーイが使っている万能鍋だそうで、足のついている厚手の大鍋にこれまた分厚い蓋がセットになったチョット不思議な形状。炭火一つで煮る・焼く・蒸すの全てをこなせるアウトドアでの優れモノなのだそうです。
今回は、詰め物をした丸々一羽の鶏肉と、まるごとのじゃがいもやにんじん・とうもろこしも投げ込んで蓋をし、炭火の上で60分。途中から厚手の蓋の上にも炭火を置いて30分。後は出来上がりをひたすら待つのみ。
調理を開始して約一時間後‥‥そっと蓋を開けてみると、何とも言えない芳ばしい香りとともに、アメ色の焦げ目がついたチキンがお目見え。オイルもワインも使っていないのに、鍋底にはたっぷりのオイルスープが‥‥。ナイフでワイルドに切り分けられたチキンや、ホクホクの野菜を豪快に口にほおばると、もうそれは目まいを起こしそうなほどの美味しさ!(食べた事ないけれど)本格フレンチもこれには顔負けでありましょう、たぶん‥‥。


16 (fri)

江國香織氏の『神様のボート』。‥‥究極の恋愛小説。姿を消した最愛の人“パパ”に巡り会える日まで、“ママとあたし”或いは“私と娘”の人生の旅は続く。非現実の世界を生き続ける女性と、幼い少女から大人へと成長していく娘。母娘の2人の視点からストーリーが展開されるのも面白い。氏の文章を読み終えると、いつも(寒い時期なら長湯につかりたくなり)太陽の季節は散歩に出かけたくなってしまいます。(新潮文庫'02/7発行(C)新潮社

15 (thu)
南極大陸の氷魂の一部が消滅。アジアやヨーロッパ等での信じがたい大水害。
地球の夏バテはかなり深刻。心配です。


14 (wed)
第127回芥川賞受賞作・吉田修一氏の
『パーク・ライフ』。まだ単行本になっていないので、文芸誌に掲載されているものを読む。‥‥なんとなく日比谷公園に集い、なんとなく時間を過ごしている(ように見える)人々の心のヒダを描いた作品。不思議だったのは、読んでいるあいだ中、鼻の奥のそのまた奥の方でずっと漂っていたある匂い。凛として清潔で、ひんやりしていて少し湿っぽい‥‥あえて言えば“炭”のような匂い。あれは何だったのだろう。不思議です。(文藝春秋9月特別号掲載)


13 (tue)
道路も電車もガラガラ。街から人が消えている。今は御盆の時期なのですね。

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11 (sun)
東京都庭園美術館の『ソニア・ドローネ展』。世田谷美術館に貼ってあった告知ポスターが気になって観に行ってきました。美しい平面構成の抽象画。1910年代の作品「シベリア横断鉄道とフランスの少女ジュアンヌ」は詩と水彩画による見ごたえのあるコラボレーション。1973年の作品「アルバム・イリュナシオン」は、詩人アリュチュール・ランボーの詩をイメージして描いた15点のステンシル画。今回初めて観たソニア・ドローネの作品の数々。だいたんで品があって、限りなく自由で‥‥大好きな世界です。
(C)L&M

ところでまったく関係のない話ですが‥‥まだ学生だった頃、こちら(東京都庭園美術館)で短期間のアルバイトをした事があったのを思い出しました。チケットの売店・叉は展示室の監視員。そう「ひざ掛けなどして隅っこで座っているだけの(失礼!)お姉さん」もやっておりました。静かな環境で一日中名作といわれる品を眺められる(ホントはお客様に注意をはらわなければいけないのだけれど)。それでバイト料を戴けるなんて、今思えばナント美味しい仕事だったでありましょう。


10 (sat)
今日チョット嬉しい知らせが届く。


8 (thu)
東京都35.7度! 秩父市37.8度!! 福島市38.2度!!! 今日から暦の上では「秋」なんて何かの間違いでしょ!


7 (wed)

石田衣良氏『うつくしい子ども』。‥‥14歳の主人公“ぼく”の、一つ違いの弟が起こした猟奇的殺人事件。世の中全部を敵にまわしても自分だけは弟を理解してあげなければ。だって弟は一生“ぼくの弟”なのだから。殺人者の心の真実を求めて、主人公の孤独な闘いが始まった‥‥。という何とも痛ましいテーマ。確かに犯罪者の家族は、その家族というだけで社会的な孤立を余儀なくされる。救いだったのはストーリーに登場する“ぼくの味方たち”。現実の問題から目を反らさず、果敢に立ち向かう少年のたくましさにも引かれます。なぜか晴れやかな読後感。(文春文庫・01/12発行(C)文藝春秋



6 (tue)
大した意味はないのだけれど、このHPをオープンして今日で6ヶ月が過ぎた事に気がつきました。いやはや半年なんてアッという間でありますね。


5 (mon)
夏真っ盛り。いかがお過ごしでしょうか?(残念ながら私はイベント・レスな8月となりそう。)だから気分だけでも地中海バカンス(?)‥‥という訳でHPトビラのイラストを(今さら)夏らしく衣替えしてみました。皆様、どうぞ楽しいサマータイムを!

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4 (sun)
昨日その事を書いたばかりなのですが(↓)奇しくも今日の「新・日曜美術館(NHK教育)」のテーマも『ミロ』。イラストレーター黒田征太郎氏の解説が深くてナルホドでした。極端に省略された力強い線と色彩の背景には、混迷した時代と画家の深い想いがあったのですね。

村上隆氏を特集した「情熱大陸(TBS)」。世界的に評価の高いアーティスト・村上氏のエネルギッシュな創作風景。文字どおり溢れる情熱とパワーを感じました。スゴイ!


3 (sat)
世田谷美術館『ジョアン・ミロ展』。これから行かれる方に3つの事をお薦めします。
【1】入り口付近で貸し出し中の音声ガイド
(有料)を利用すると、 絵画の詩人・ミロの抽象画をより解りやすく観てまわる事が出来ます。 【2】2Fの常設展の奥にあるハイビジョンモニターで、ミロに関する3本の短編映像を見る事が出来ます。ちょっと分かりづらい場所にありますが是非探してみて下さい。 【3】普段美術館に出かける時より、少し余分に時間を予定しておきましょう。展覧会場を出たら隣接している砧公園でゆっくりお散歩を。かなり気持ち良いです!
(C)SuccessionMiro


2 (fri)
半蔵門のカフェ・ウィステリアにて開催中のillustratorEMIさんの個展。大人っぽく落ち着いた店内に、EMIさんの静かで透明感のある絵がとても似合っていました。イラストに物語りを感じます。

途中、強烈な夕立ちに降られる(トホホ)
表参道HBギャラリーにて開催中の当房地恵子さんの個展『atmosphere』。大胆な構成と限られた色彩での表現が潔くて気持ちいい。風景と人物の2タイプが展示されてますが、クスッとかわいい風景画が特に好きでした。


1 (thu)
気がつけば今日から8月なのですね。毎日お暑うございます。なのに何軒かのブティック(特に高級ブランド)のウインドウには、もう秋物‥‥を通り越して、ナント毛皮のコートが並んでいる!もうビックリです。流行の先取りとはいえ、いったい誰が買うのでしょう。


〈本文中の印刷物は使用報告済みです〉

「7月のつれづれdiary」を読み返してみると、何だか毎日遊び呆けている自分が恥ずかしい‥‥。でも日々の小さな出来事(や感動)がやがて血となり肉となる事を信じることに致します(とことん自分に甘い!)。‥‥という訳で、今月も「つれづれdiary」を続けてみようと思っております。

7月のつれづれdiary ( 〜7/31)